産休を取らずに退職。後悔しないために事前に知っておくべきこと。(体験談)

働き方
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出産を機に一度働くことをセーブし、子育てに専念されたいというご家庭は多いかと思います。

筆者も約10年勤めていた会社を、第二子の出産を機に退職しました。

「産休を取らずに退職をした」と言うと周りからは驚かれるのですが、産休を取らずに退職をしたことで感じているメリットもあります。

もちろん今のところこのタイミングで辞めたことに後悔はしていません。

それは産休を取らずに退職をすることでのデメリットを知った上で結論を出したからなのかなと思います。

後から「知らなった!事前に知っていれば退職はしなかったのに…。」とならないよう、当記事では、「産休を取らずに退職する時に、後悔しないために必要な知識」をご紹介したいと思います。

筆者が退職検討時に知りたかった情報や体験談などを、まとめて・わかりやすくご紹介できればと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。

当記事がおすすめの方

  • 妊娠・出産を機に退職を検討している方。
  • 退職を検討しているが、後悔しそうで結論が出せない方。
  • 出産前に退職をした方。
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産休を取らずに退職した場合に受け取れないお金とは?

産休・育休期間中は、ご存じの通りいくつか条件はありますが、出産手当金育児休業給付金の支給を受けることができます。

産休を取らずに退職をした場合、これらの手当は原則もらえません。後から「こんなにもらえたの!?」とならないために、この金額がいくらくらいになるのかおおよその検討をつけておきましょう。

出産手当金の支給額の目安。

出産手当金とは、健康保険の被保険者が、出産のために会社を休み、給与の支払いを受けなかった場合に受け取れる手当のことをいいます。(国民健康保険の場合は、この制度はありません。)

出産の日(出産の日が出産の予定日より後であるときは、出産の予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は、98日)から出産の日後56日までが対象となっており、この期間に会社を休み、給与の支払いを受けていない日数分、1日につき、標準報酬日額の2/3に相当する金額を手当として受け取れます。

具体的な支給額の例です。

支給開始日前12ヵ月の標準報酬月額が平均30万円で、出産前42日間と、出産後56日間の計98日間産休を取得したとして、出産手当金の支給額を算出します。概算ではありますが、参考にしてみてください。

出産手当金の支給例(概算)

30万円÷30日×2/3×98日間(産前産後休暇期間の日数)=約65万円

参考:全国健康保険協会:出産で会社を休んだとき

なお、出産手当金については、産休を取らずに退職をした場合でも、一定の条件を満たせば支給を受けられ場合もあります気になる方は「産休を取らずに退職。出産手当金はもらえる?」の記事をご参照ください。

育児休業給付金の給付額の目安。

育児休業給付金とは、雇用保険の被保険者の方が、1歳未満の子を養育する目的で育児休業を取得した際に受け取れる手当のことをいいます。(保育園に入れないなどの理由で1歳6か月又は2歳まで延長可。)

支給額は、休業開始時の賃金日額×支給日数×67%(育児休業開始日から181日目以降は50%)が、給付金として受け取れます。

こちらも具体的な給付金額額の例を見ていきましょう。

休業開始前6か月の賃金が180万円(月30万円)で、300日育児休業を取得したとして、育児休業給付金の給付額を算出します。概算ではありますが、参考にしてみてください。

育児休業給付金の支給例(※概算)

休業開始時の賃金日額:180万円÷180日=1万円

(1万円×180日間×67/100)+(1万円×120日間×50/100)=約180万円

参考:厚生労働省:育児休業給付の内容と支給申請手続き

育休中は社会保険料などの支払いが免除。

その他にも育児休業中は、社会保険料の支払いが免除されたり、職場復帰後は時短の給料の額に応じて再計算をしてくれたりします。

給与明細を見ると、この社会保険料の高さに驚くこともあるので嬉しい制度ですよね。

出産育児一時金ももらえないの?

出産育児一時金とは、分娩にかかる費用や、入院費などの負担軽減を目的とした制度で、妊娠4ヵ月(85日)以上の方が出産したときは、一児につき42万円(産科医療補償制度の対象外となる出産の場合は40.8万円(令和3年12月31日以前の出産は40.4万円))出産育児一時金が支給されます。

また、2023年度からはこの支給額が42万円から50万円に引き上げられる方針です。

しかしこの制度は、国保に加入している方や、被扶養者(旦那さんの扶養など)も支給対象となります。

会社を退職した場合には、①国保に加入をするか、②扶養に入るか、③今まで加入していた健康保険に任意継続するか、いずれか選択することになります。

いずれの場合でも、妊娠4カ月(85日)以上での出産であれば出産育児一時金の申請はできますので、この点は安心です。

産休を取らずに退職して後悔する主な理由。

産休を取らずに退職して後悔する主な原因は、「こんなこと知らなかった!」という想定外のことがおきることが原因です。

出産を機に退職をすることのデメリットを以下にまとめてみました。

実際に筆者が退職をして、改めて感じたデメリットも交えてご紹介していきたいと思います。

社会復帰したいと思ったときの再就職の難しさ。

「子育てが落ち着く頃にまた正社員として復帰できたら…。」

「子供が3歳になったら幼稚園の間だけ働こうかな…。」

などと検討している方もいらっしゃるかと思います。

けれど子育てでブランクが空いてしまうと、特別なスキルや資格がないとなかなか希望通りの会社にも就職できないという話もよく聞きます。

「今、ある程度福利厚生の整っている会社に勤めているのであれば、辞めずに頑張った方がいい。社会復帰したいと思ったときに同じような条件の会社にはもう就職できないよ。」

筆者も周りの人たちにたくさん言われました。

また、子供が小さいとパートも中々決まらないという話も筆者の周りのママからは聞きます。

夏休みの長期休暇問題や、子供が小さいと体調不良など突発的な休みがどうしても多くなってしまうからなのかもしれません。

また働きたいと思ったときに希望するところでの再就職は難しいかも…ということを腹積もりしておいたほうが良いかもしれません。

子育ては「孤独」。社会との「つながり」を持ち続けたい。

子供はもちろんかわいいし、ずっと一緒にいたい。

けれど、毎日子供とずっといると、疲れてしまったり、イライラしてしまう日があるのも現実にあると思います。

「仕事」を通じて、社会とのつながりをもつことで、このバランスを維持できる方も多いです。

「子供と離れて仕事をする時間があるからこそ、子供と一緒にいる時間はすごく大切に思えるし、濃密な時間を過ごせる。」というママの話もよく聞きます。

人によって感じ方が異なるところですので、自分はどちらのタイプなのか考えておくと良いでしょう。

お金は大事。子供のためにもお金はしっかり蓄えておきたい。

これは本当に重要ですよね。

文部科学省「平成30年度 子供の学習費調査」によると、子供の学習費の平均は以下のようになっているようです。

文部科学省は,子供を公立又は私立の幼稚園,小学校,中学校,高等学校(全日制)
に通学させている保護者が,子供の学校教育及び学校外活動のために支出した1年間の
経費の実態をとらえる「子供の学習費調査」
を,平成6年度より隔年で実施しています。
今般,平成30年度の調査結果がまとまりましたので,公表します。…(中略)

「学習費総額」は,以下の通りとなった。
公立幼稚園 22万3,647円(前回比4.4%減)
私立幼稚園 52万7,916円(前回比9.4%増)
公立小学校 32万1,281円(前回比0.3%減)
私立小学校 159万8,691円(前回比4.6%増)
公立中学校 48万8,397円(前回比2.1%増)
私立中学校 140万6,433円(前回比6.0%増)
公立高等学校(全日制) 45万7,380円(前回比1.4%増)
私立高等学校(全日制) 96万9,911円(前回比6.8%減)

すべて公立で通学したとしても、トータルで500万円を超えてきます。

また、大学進学も加れば1,000万円は超えてきてしまいます。

もちろん私立にいくのか公立に行くのか、大学は下宿させるのか、塾には行くのか…などによって金額は大きく変わってきますし、この金額をキャッシュでドンっと準備しておかなければならない訳ではないので一概には言えませんが、教育について「子供の希望をできるだけ叶えてあげたい!」という場合、それなりの蓄えを準備しておく必要があります。

一度会社を辞めてしまえば、生涯賃金にも大きな差が生じます。

「働いていれば、●●なこともできたのに…。」

そう感じてしまうこともあるかもしれません。

筆者も、退職を決める前に家庭内のキャッシュフローや貯蓄、保険など、今までおざなりになっていた家計を見直しました。

つみたてNISAなど、「なんとなく難しそうだから…」と後回しにしてしまっていた制度なども調べ、口座開設し、預貯金をまわしたりして、退職をしても家計は問題なさそうか、検討をしました。

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退職後は住民税を自分で納付!納付額を準備しておこう。

住民税は、前年の所得に応じて金額が決定し、翌年6月から支払いが開始されます。

退職後すぐに旦那さんの扶養に入った場合でも、前年所得に応じて課税されている税金は当然納付しなければなりません。

筆者の場合、すっかりこのことを失念していたために、退職後十数万の納付書が自宅届き、びっくりしたのを覚えています。

退職後、(給料分の)プラスはなくなることは分かっていても(税金の支払い等)マイナスがあることは忘れがちなので、心づもりとお金の準備をしておきましょう。

(体験談)なぜ産休を取らずに退職したのか?感じているメリットをご紹介。

なぜ筆者が産休を取らずに退職をしたのかここでご紹介します。

また退職をして良かったと感じている部分もあるため、併せてご紹介させていただきます。

なぜ退職を決意したのか?

筆者は第二子の妊娠を機に退職を決意しました。

理由はいろいろとあるのですが、大きな理由は子供と過ごす時間をもう少し作りたかったためです。

第一子を出産し、職場復帰をしてからは時短勤務にはさせていただいたものの、朝は8時前には出発、保育園のお迎えに行き、帰宅するのは18時30分頃。そこから夕飯を食べたりお風呂に入れたりして、寝かしつけが終わる頃には子供と寝落ち…という日々でした。

そのため、あまり子供とゆっくり会話をしたり、遊んだりする時間は取れていませんでした。

また、子供の体調不良や、コロナでの臨時休園などによるなど突発的なお休みで周りに迷惑をかけてしまったこと、上の子の小学校入学が近かったことということもあり、今後は、子供の生活に合わせて仕事がしていけるように、仕事量や仕事をする時間の調整が自分でできるような働き方に変えていきたい。子供の帰宅時間に家にいられるような勤務形態(完全在宅ワーク)で働いていきたいと思うようになりました。

なぜこのタイミングで退職を決意?

「もう一度産休・育休を取得し、またゆっくり考えたら?2人目が産まれたらまた考えが変わるかもよ?」ということを当時の上司からも言われました。

けれど、第一子の時の職場復帰の経験から、一度職場復帰をしたら、目まぐるしい毎日でゆっくり自分の気持ちを考える余裕がなくなることはわかっていました。

今だからこそ、落ち着いて冷静に仕事と育児の仕方をどうしていきたいか考えられていると…。

また、「働き方を変えたい!そうしたら育児も仕事ももっと楽しくできるかもしれない!」と考え始めたら、ワクワクしはじめ、いちはやく行動に移したくなってきてしまった、というのも理由としてあります。

そのため会社(上司)には妊娠報告と同じタイミングで退職の意向を伝え、出産予定日の約1か月前まで働き、退職をすることになりました。

出産前に退職してよかったと感じていること①│自分のやりたいことに挑戦する時間がとれた。

出産前に退職してよかったことのひとつです。

退職を決め、心機一転すっきりとした気持ちで有給消化に入ることができたことで、第二子出産までの約1か月間、自分の好きなことに時間を費やすことができました。

「やりたいことなんてない。」

小さいころからそう思っていたのですが、時間に余裕ができたことで、「あれやってみたい。」「これも挑戦してみたい。」と、自分でもびっくりするくらいやりたいことがでてきました。

やりたいことが見つかると自然と活力も沸いてきます。

育児をしながらなので、なかなか思うように進んではいないのですが、今はゆっくり一つずつ勉強をして、チャレンジしていけたらなと考えています。

出産前に退職してよかったと感じていること②│仕事と育児のバランスがとれるようになった。

筆者の場合、産前に少しと産後3か月頃からリモートできるお仕事をスタートしました。

一日数時間程度ではありますが、子供の寝ている時間や機嫌の良い時間に進めることができたため、ストレスなく仕事をすることができました。「完全な職場復帰」となると、こうはいきません。

また何より、子供を優先しながら(見ながら)、周りのことを気にせずに自分のペースで仕事を進められることが何よりも嬉しかったのを覚えています。

(筆者にとって)ちょうどよいバランスで仕事にも携われたことで、ある意味子育てのリフレッシュもでき、バランスがとれるようになってきたのだと感じています。

出産前に退職してよかったと感じていること③│モヤモヤしながら産休・育休をとらなくて済んだ。

筆者の場合、上司・同僚・後輩など、周りの人には本当に恵まれていました。

だからこそ、退職の意向を伝えるのはとても心苦しく、憂鬱でした。

特にお世話になった上司の方や、一緒に頑張ってきた同僚などに対しては、なんだか申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

もし「退職しようかな…。」という気持ちのまま産休・育休をとっていたら、心にモヤモヤしたものがつっかかったままになってしまっていたと思います。

自身がせっかちなのもあるかと思いますが、早めに決断ができて、気持ちがスッキリし、よかったなと感じています。

出産前に退職してよかったと感じていること④│子供とゆっくり向き合う時間がとれる。

これは産前に退職してよかったこと。というよりは、単純に「退職してよかったこと。」に分類されるかと思いますが、やはり仕事の比重が減ったことで、子供と向き合う時間が取れたことは一番に良かったと感じていることです。

というのも、第一子は本当に甘えん坊で、4歳まで保育園の登園渋りが続いていました。

でも仕事には行かないといけないし、どうしていいかわからず何度も保育園の先生に相談してしまっていました。

そしてあらゆることを試しました。

上手くいったこともあればそうでないこともあります。当時はかなり悩みました。

でも仕事を辞めて、保育園帰り歩いておしゃべりをしながら帰宅したり、保育園で何があったか聞いたりするうちに、自然と登園しぶりはなくなりました。

もちろん子供が成長したのもあると思います。

でも我が家(我が子)の場合、やはりこういう親子の時間が足りなかったんだなと反省した出来事でした。

産休を取らずに退職して、後悔しないためのポイント。

  • 産休を取った場合と、取らなかった場合の手当(お金事情)をしっかり確認。
  • 退職をした場合のメリット・デメリットを見落としがない様、よく考える。
  • 念のため、退職をした場合の最悪の事態を想定しておく。
  • 最後は家族や自分の気持ちを大切に。

退職を決めるというのは一大決心です。

簡単に決められるものでもありません。

そして、各ご家庭や本人の考え方、価値観によってベストな選択は異なるはずです。

あなたご自身やあなたのご家族がより笑顔でハッピーでいるにはどんな形がベストなのか、たくさん考えてみてください。より良い選択ができることをお祈りしております♪

また、手続き関連で退職後しなければならないことは以下記事にまとめました。

ご興味ある方はぜひそちらもご覧ください。

以上、最後までご覧いただきありがとうございました。

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