職場復帰をしようと、産休育休には入ったけれど、いざ子供が産まれるとやっぱり我が子はかわいいし、もう少し側で成長を見ていたいという方、多いのではないでしょうか。
でも、「育休取るだけ取って辞めるなんてずるい!」なんて声もあり、「ここで辞めたらひんしゅくをかうのではないか…」と悩んでいる方もいらっしゃるかと思います。
大丈夫です。
仕方のない理由・やむをえない事由で育休取得後退職をされる方はいらっしゃいます。
当記事では、育休取得後の退職がなぜずるくないのか?、また育休取得後退職をする場合の注意点や円満退社のコツをご紹介していきたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
育休後退職はずるい訳ではない。よくある退職理由をご紹介。
育休取得後の退職は「ずるい」と思われがちですが、仕方がないケースもあります。
よくある退職理由をご紹介していきます。
育児が想定していたよりも大変。
これは多くのママやパパが思っていることなのではないでしょうか。
子育てって想像以上に大変ですよね。
トイレはもちろん、着替えや食事、お風呂何もかも一人ではできません。
そんな日々の中で今まで通り仕事も…となると、まだ復帰は難しいのでは?と考えてしまうご両親も多いでしょう。
子供が小さい内はそばで成長を見ていたい。
小さい内は成長も著しく、「昨日できなかったことが今日できる。」なんて日もざらにありますよね。
よちよち歩き始めたり、言葉を話しだしたりする姿を見ると、「もっと一緒にいたいな…。ママ(パパ)と言って求めてくれる時期は少ないもんな。」と思う方も多いでしょう。
家族(旦那さんや家族)の状況が変わり、職場復帰が困難になった。
旦那さんの転勤や異動によって帰宅時間が遅くなり、サポートがなくなった。
実家のサポートを期待していたが、体調が悪くなり受けられなくなった。(もしくは自身が子育てをしながら、サポートをしなければならない側になった。)
ということもあるでしょう。
もちろんワンオペで頑張っているワーママの方もいらっしゃいますが、やはり一人ですべてをこなるのは本当に大変です。
自身や家族の体調があまり良くない。
産後、体質が変わり、体調不良をおこしやすくなったという方もいらっしゃいます。
「疲れやすくなったことから、体調を崩しやすくなった。」
「貧血が悪化した。」などなど。
「これで仕事まで加わったら本当に倒れてしまう。」という理由で退職される方もいらっしゃいます。
家族から職場復帰を反対されている。
これも理由として多いです。
自分は続けようかと思っていたが、いざ産まれてみるとパパや両親から反対にあってしまった。というケースです。
自分のことではないのでどうしようもないですよね。
保育園に入れなった。
保育園は増えているとはいえ、まだまだ待機児童の多いエリアもあります。
保育園に入れなければ復帰は難しいため、泣く泣く退職したという方もいらっしゃいます。
ちなみに│育休後退職は法律的にも問題ありません。
育休取得後の退職はご法度なように言われますが、法律的には何も問題はありません。
もちろん育児休業は職場復帰が前提の制度のため、退職するつもりで産休・育休に入ることは問題ですが、そうでなければ法律的には問題ありません。
育休後の退職がずるいと思われてしまう理由。
ではなぜ育休後の退職はずるいと言われてしまうのでしょうか。
育休後の退職がずるいと思われてしまう理由を1つずつみていきます。
産休育休に入る前から退職することを決めていた。
育休の制度はご存じの通り、育休終了後の職場復帰が前提の制度になります。
産休育休に入る前から退職することが決まっているのであれば、産休前に退職意向を伝えましょう。
会社にもよりますが、復職後のポジションをキープするために、わざわざ席を空けて待ってくれているケースもあります。
上記に記載した通り、「復職するつもりだったが、諸事情によりできなくなった。」
というのは仕方のないことですが、
「退職するつもりだが、手当が欲しいから産休育休を取ってから辞める。」というのは、良くありません。
筆者が会社に勤めていた際も、「●●さんが産休入ったけど、絶対に戻ってこないって周りに言っているらしいよ。」なんて話がまわってきたことがあります。
そういう話はすぐに広がりますし、正直周りで聞いている人もあまり良い気分にはなりません。(ちなみに退職することが決まっているのに育児休業給付金を受給した場合、不正受給の処分を受ける可能性も有ります。)
産まれてみなければわからないこともたくさんありますので、産休前に退職するかどうかを決める必要はないかもしれませんが、退職意向が固まっているのであれば、産休前に伝えるようにしましょう。
協力してくれた仕事仲間への感謝・配慮がない。
退職することは労働者のひとつの権利でもありますが、一緒に働いてきた仕事仲間などへの感謝等もなく、当然のように「会社を辞める。」となると、嫌な気持ちになる方もいらっしゃるかもしれません。
妊娠中身体のことを気遣ってくれた仲間や、配慮してくれた上司などに対して、感謝のひとつもなく辞めていったとなれば、相手側には「えっ?」と思われてしまうかもしれません。
突然退職意向を伝える等、周りに迷惑をかける。
●月から職場復帰という話で進み、席も準備し、仕事も準備し、と整えてもらっている中で、突然退職意向を伝えてしまうと、準備をしている側からしたら、「早くいってよ…。」と思ってしまうかもしれません。
ギリギリまで退職意向を伝えないのは辞めましょう。
ずるいと思わせない!育休後、悪い印象を与えず退職するためのコツ。
円満退職をするためのコツを以下にご紹介していきます。
悪い印象を与えず退職するためのコツ
- しっかりとした退職理由を準備しておこう。
- 退職の意向は早目に会社に伝えよう。
- 今までお世話になった感謝の気持ちと申し訳ない気持ちをきちんと伝えよう。
しっかりとした退職理由を準備しておこう。
退職理由は、労働法上においても必ずしも会社へ申告をしなければならないという義務はありません。
「一身上の都合」でもOKです。
しかし、円満退社をしたいのであれば、ここはしっかり相手に理解してもらえるように準備をしておいたほうが良いでしょう。
具体的には、以下の点に注意をしましょう。
また、会社側からの提案の有無にかかわらず辞めたいという場合には、初めに必ず「退職をしたいと思っている。」という意思をしっかり伝えましょう。
辞めるつもりなのに「退職しようか迷っていて…。」と、相手側はあなたのために「どうしたら職場復帰できそうか…?」といろいろと考えてくれてしまうかもしれません。
辞める意思が固まっているのであれば、しっかりとその意向を伝えましょう。
できるだけ「仕方ない」と思ってもらえる理由を準備。
例えば、「仕事は続けたかったが、保育園に入れなかった。」という理由であれば、多くの方は「仕方ないね。」と思うでしょう。
もしお住いの自治体が保育所入所保留通知書(保育園に入れなかった場合に送られてくる書面)を、入園希望をしない前提で発行してくれるのであれば、そういう手段も有だと思います。
「嘘をつくなんて…。」と思われるかもしれませんが、嘘も方便。
みんながマイナスの感情を抱かずにことが進むのであればそれも有でしょう。
上記に記載した退職理由を参考にしていただき、極力代替え案がないような退職理由で、かつ「それなら仕方ないね。」と思ってもらえる退職理由を準備しましょう。
他の人がしていることを「否定する」ような言い方はしない。
退職理由を伝える際には、他の人がしていることを「否定する」ような言い方をすることは避けましょう。
例えば、「こんなに小さい内に保育園にいれるのはかわいそう。」など。
もちろんそう思うのは個人の自由ですが、実際に保育園に入れて職場復帰している方からすると、「うちの子はかわいそうってこと??」となってしまいます。
例えば「(自分が/家族が)子供が小さい内は側にいたいと考えている。」といったように、少し言い方を変えて伝えるようにしましょう。
代替え案を提案される可能性があることを視野に入れて返答を考えておく。
退職理由によっては、部署の異動や在宅勤務の提案など、代替え案を提示されることもあるかもしれません。
もし退職意向が固まっているのであれば、それに対する返事も準備しておきましょう。
どんな提案がありそうか想定しておくことも重要です。
逆にそういったことであれば続けられるというのであれば、その提案を受け入れるのもいいでしょう。
退職の意向は早目に会社に伝えよう。
退職の意向が固まっているのであれば、早めに退職の意向は会社へ伝えるようにしましょう。
あまりぎりぎりになってしまうと、「復帰すると思って準備していたのに!」と、なってしまいます。
会社の就業規則等を確認し、いつまでに伝えなければならないのか下調べをしておきましょう。(なお、民法では、退職する14日前までに意思表示をすればよいとされていますが、一般的には1か月~3か月くらい前には伝える方が多いようです。育休中の場合は、復帰前面談などが設けられている会社もあるため、その面談前に意向を伝えるのも良いかと思います。)
今までお世話になった感謝の気持ちと申し訳ない気持ちをきちんと伝える。
今まであなたを育ててくれた方やサポートしてくれた同僚や後輩等、周りの方々に感謝の気持ちをしっかりと伝えましょう。
そして「戻ってきてまた一緒に働こう!」と言ってくれた方々へ、申し訳ない気持ちもきちんと伝えましょう。
それでも「ずるい」と思われてしまったら、仕方ない。
人にはそれぞれたくさんの価値感があります。
だからこそみんなに理解してもらいながら退職をするというのは難しいかもしれません。
なぜなら、それはあなたの行動だけが原因ではないかもしれないからです。
もしかしたら、仕事と子育てを頑張って両立している人からすれば、あなたが辞めると聞いた時、「私は辞めずに頑張っているのに…休むだけ休んでずるい…。」と思ってしまうかもしれません。
「職場復帰したらまた一緒に頑張りたい!」とあなたの復帰を望んでいた人からすれば、「ずっと楽しみにまっていたのに…。」と、裏切られたような気持ちになってしまうかもしれません。
人それぞれ考えや気持ちも違えば、状況も違います。ストレスを感じる事象や楽しい・嬉しいと感じる事象だって違うこともあります。
上記で記載したようなことに注意・配慮し、準備をし、しっかりと退職の意向を伝えた上で、もし陰口を言われてしまったときは、気にしないようにしましょう。
それは仕方のないことです。
何より「こうしたい。」という自分の気持ちを大切にしましょう。
【必読】育休後退職をする場合の注意点。
育休取得後に退職をする場合の注意点をまとめます。
退職日によっては、育児休業給付金の額が減ってしまうかも!?退職日の設定に注意。
退職をすると、育児休業給付金の支給がなくなります。
育児休業給付金は、日割の考え方がないため(支給単位は月単位)、退職日が1日ずれるだけで1カ月分育児休業給付金の支給額が変わることもあります。
会社側で退職日は毎月●日のみと決められいてるケースもあるため、上手く日の設定できない可能性もありますが、もし希望がある程度通せるようであれば注意してみてください。
例)育児休業開始日が4月10日のケース(月の10日~翌月9日が支給単位期間。)
10月8日に退職した場合:8月10日~9月9日までの支給単位期間まで支給
10月9日に退職した場合:9月10日~10月9日までの支給単位期間まで支給
兄弟が既に保育園に登園中の場合は、在園要件等を確認しておこう。
兄弟がすでに保育園に在園している場合、「育休中の在園は職場復帰が前提。」という自治体も多いです。
この場合、職場復帰をしなければ退園になってしまいます。
ちょうど小学校に上がるタイミングや幼稚園に転園ができる…ということであれば問題ないですが、そうでない場合は困ってしまいます。お住いの自治体に条件等を確認をしておくようにしましょう。
仕事にブランクが空くと再就職が難しい。
子育てが落ち着いたらまた働こうと思っても、なかなか思うように仕事が見つからない可能性もゼロではありません。
特別なスキルや資格があるなら別ですが、今の労働条件よりも厳しくなる可能性があることは念頭に入れておいたほうがよいかもしれません。
退職をしても金銭面は問題ないのか夫婦で相談。
退職をする場合、収入の柱がひとつ減ります。
この辺りは長い目でみて本当に問題がないのか、夫婦でよく話し合いましょう。
今日常生活に問題はなくても、ある程度まとまったお金が必要になる時期はきます。
子供が大きくなれば、「習い事をさせたい。」「私立の学校に受験させたい。」「留学をさせたい。」といろいろやらせてあげたいことが増えてくるかもしれません。
これを機に、家計や貯蓄状況などを見直し、ライフプランを立て直すのも良いでしょう。
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金銭面以外でも仕事をするメリットはあるかも?あなたはどっちのタイプ?
金銭面以外でも仕事をする理由はたくさんあります。
「仕事をすることで自己実現ができている。」
「仕事仲間と他愛もない話をしたり、仕事の愚痴を言うことでリフレッシュになっている。」
という方もたくさんいらっしゃいます。
育児は(特に一人目)思った以上に、孤独を感じたり、思うようにいかずストレスを感じてしまうこともあります。
仕事という柱があるからこそ、子供と過ごす時間が貴重に思え、より育児も楽しくできるというタイプの方もいらっしゃいます。
自分はどっちのタイプなのかよく考えてみるとよいでしょう。
退職後、別の会社への転職を検討している場合:育休後の転職はハードルが高い。
「仕事は続けたいけれど、今の会社では難しい。」とお考えの方は、転職を検討するのも有りだと思います。
ですが、ハードルは高いのは事実です。
- 子育てで転職活動に割く時間がない
- 時短、リモート、残業なし…等、諸条件が多いと求人数が減る
- 保育園の内定が取り消される可能性がある
などが理由としてあげられます。
覚悟は必要になりますが、長い目で見て今が転職に最適な時期だと考えるのであれば、思い切ってやってみるのも良いでしょう。
とはいえ、保育園の内定がすでに出ている場合は、同じ勤務日数でも内定が取り消されてしまう可能性もあります。
もしかしたら、一度職場復帰をし、上手く有給等使いながら転職活動をしたほうが上手くいくかもしれません。(会社を休む理由も「子供の体調不良で…。」と言いやすいですしね。)
一度職場復帰をすれば、育児をしながら働くリズムも作れますし、案外やってみたら「家族内のサポートもあって何とかやっていけそう!」となるかもしれません。
育休後の退職はずるくない!自分の気持ちや家族のことを一番に考えよう。
育休取得後の退職は、やむを得ないこともたくさんあります。
大切な家族が増えたんだから、考えが変わることもあるでしょう。
最後は、自分の気持ちや家族の気持ちに正直に結論を出してくださいね♪
以上、最後までご覧いただきありがとうございました。
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